中山間地区の急傾圃場における果樹(かんきつ、くり)を対象としたドローン防除による効果の検討
・ゆず
・くり
・みかん  

しょうが栽培におけるドローン防除の最適化検証
農薬散布ドローン機を利用した収穫物(くり)の運搬検証

ゆずのドローン散布による作業効率の向上と防除効果

薬剤散布
傾斜区 23a:従来1人で約2時間(動力噴霧器で噴霧するためのホースの分岐があるため、繋ぎ変えて実施 )→ドローン散布約20分

急傾斜地の登り降りによる身体への負担軽減、作業時間の短縮と作業効率の飛躍的な向上が確認できた。

感水試験紙の検証によると、高度3m、15km/hで散布した場合、葉表、葉裏にも液滴分布が確認できた。

くりのドローン散布による作業効率の向上と防除効果

薬剤散布
平地区 50a:従来1人で約6時間→ドローン散布約20分
傾斜区 60a:従来3人で約6時間→ドローン散布約30分
作業時間の大幅な短縮と作業効率の飛躍的な向上が確認できた。

 これまで防除を行っていなかった圃場や、手散布による防除を行っていた圃場においても、虫食いなどの病虫害果が減少し、防除効果の向上が見られた。
平地区:前年度21.7%(慣行)から18.9%(ドローン防除)
傾斜区:前年度13.8%(防除なし)から7.3%へと激減(ドローン防除)

みかんのドローン散布による作業効率の向上と防除効果

薬剤散布
傾斜区 20a:従来1人で約3.5時間→ドローン散布約20分

急傾斜地の登り降りによる身体への負担軽減、作業時間の短縮と作業効率の飛躍的な向上が確認できた。

感水試験紙の検証によると、高度2.5m、15km/hで散布した場合、葉表、葉裏にも液滴分布が確認できた。

防除効果(黒点病)
黒点病発生果率は、ドローン区は67.4%で手散布区は50.0%であった (ドローン区は黒点病防除回数が手散布区より一回少ない)。生産者からは、ドローン区で発生がやや多い傾向があるが、この水準で防除が可能であれば省力効果を考えると、次年度以降も継続して利用したいとの意見があった。

しょうが ドローンの散布能力向上

小型ドローンは主に水稲防除用(0.8L/反)に設計されており、露路野菜防除(3.2L/反)には能力が十分でないためドローンメーカーと協力し改良を実施し、散布効率の向上を図った。

散布ノズルの増設
・現状2本(左右各1本)→6本(左右各3本)
・吐出量が1300ml/m →3200ml/m以上に増加

タンクの改良
・流量計をなくしたため、粘度のある薬剤も散布可能

畝間よりも畝上飛行が株元まで薬剤がかかりやすいことがわかった。

くり 防除ドローンの運搬改良

通常、防除用ドローンとして使用されている機体を改良し、収穫物や肥料等の運搬が可能な仕様とした。

傾斜地の集積場所より運搬物2点(くりの入ったコンテナとコンテナバッグを連続で荷降ろし作業)
慣行では2往復12分→ドローンによる運搬5分

離陸場所より運搬物1点(鶏糞15kgの荷上げ作業)
慣行では1往復6分→ドローンによる運搬3分

いずれの作業においても時間短縮効果が確認された。加えて、作業場所はかなりの傾斜地であることから、作業者の体力的負担が大幅に軽減され、作業効率の向上が認められた。